この世はしょせん夢芝居

ネット的世界の端っこで考えたことを書き留めているだけのブログ。

【 羊飼いの暮らし 】

 

詩人ワーズワースとその仲間たちが ”作り出した”した湖水地方

 

イングランドの北西部にあるその地域は、緑の渓谷に沿いに大小いくつもの湖が点在する美しい場所として有名で、地域全体が国立公園として指定されているとともに、世界遺産としても登録されている。

 

その地域ではローマ時代の昔から羊の牧畜が行われており、昔ながらの生活というだけでなく、文化的にも価値のある風景の一部として評価されている。

 

21世紀の今も羊飼いという職業が現存している。その日常を書いた本が、2015年、ニューヨーク・タイムズでベストセラーになった。著者はジェイムズ・リーバンクスさん。現役の羊飼いにして、オックスフォード大学を卒業した変わりだねだ。その日本語訳が発表されている。

 

 

始まりも終わりもない。毎日、太陽が昇って沈み、季節が移り変わる。陽の光、雨、霰、風、雪、霜とともに、日、月、年が過ぎていく。木の葉は秋に散り、春になるとまた青々と茂る。・・・(中略)・・・私たちはみんな、永続的ななにか、強固で、現実的で、真実に感じられる何かのほんの小さな欠片だ。農場を中心とした暮らし方は、5000年以上前からこの大地に根付いてきた。

 

絵画のような風景と詩的な出来事でつくられていそうな世界でも、動物相手の仕事は1年365日24時間、気が休まることがない。

 

スマートフォンが発明されても基本的なことは変わらない。経験とともに身につく知識と技術がすべてで、肉体的にも精神的にもタフじゃなければやっていけない。その上、羊飼いは金銭的に恵まれている職業でもない。

 

それでも羊飼いという職業を選ぶのは、「自分の人生をどう生きるのか」という問いの答えだからじゃないか。読み終わってそう思いました。

 

 

仕事で忙しい毎日を過ごしていて、何かを忘れて来てしまっているんじゃないか……と感じているような人に読んでもらいたい本です。

 

 

 

 

 

 

 

 

本日も当ブログにお越しいただきありがとうございました。

ブログも正月モードを抜けてぼちぼち再開しようかと思います。

動物のリアルに立ち向かう話を読むと、銀の匙とか思い出しますね。