コロナウィルス対応についてあれこれ 〜 備忘のためのメモ書き 〜
2020年はコロナウィルスの年になった。
日本は緊急事態宣言による自粛要請で、自宅待機やテレワーク対応が広がっている。かく言う筆者も現在テレワーク等を使った自宅待機・おうちごもり・STAY HOME 中だ。さすがに歴史的なおおごとなので、考えていることを記事にまとめておきたいと思う。
数万人を殺す疫病というものは、現代になってほとんどの人が経験していないのではないだろうか。歴史を遡ると、20世紀では3回、インフルエンザ性のパンデミックを人類は経験している。
逆に言うとたったの3回であり、しかも最後の香港風邪は1968年、実に半世紀も前のことである。比較対象として適したスペイン風邪の流行は1918年で、100年以上も前の話だ。今回のコロナウィルスの流行がどれだけ歴史的な出来事かがわかる。どれだけおじいちゃんたちが経験値内で語ろうとしても語れない出来事だという基本的な理解がまず必要だろう。
なおコロナウィルス流行(COVID-2019)というのは医学的にきっと正確な表記ではないけれども、一般人のブログなのでこの稿ではコロナウィルス流行という表記で統一させてもらいたいと思う。
現時点でのコロナウィルスの猛威
■ 各国の感染者&死者(5月6日時点 厚生労働省 発表資料より)
米国 119万人 & 70千人
西国 22万人 & 25千人
伊国 21万人 & 29千人
英国 19万人 & 29千人ーーーー
独国 17万人 & 6.9千人
露国 15.5万人 & 1.4千人
中国 8万人 & 4.6千人
瑞国 2.3万人 & 2.8千人 (スウェーデン)ーーーー
韓国 1万人 & 255人
日本 1.5万人 & 543人
■参考資料(厚生労働省 5月6日時点)
参考2(外務省資料)
※厚生省の発表のほうが正確だと思うけれど、表ですごくわかりにくい。外務省のようにせめて主要な国はグラフにして比較して欲しい。
■現時点での状況のまとめ
■ 各国の感染者&死者(5月6日時点 厚生労働省 発表資料より)
米国 119万人 & 70千人
西国 22万人 & 25千人
伊国 21万人 & 29千人
英国 19万人 & 29千人ーーーー
独国 17万人 & 6.9千人
露国 15.5万人 & 1.4千人
中国 8万人 & 4.6千人
瑞国 2.3万人 & 2.8千人(スウェーデン)ーーーー
韓国 1万人 & 255人
日本 1.5万人 & 543人
感染者数・死亡数・1万人あたりの感染者数を見ると、米国が極端に多く、そしてイギリスなど西欧諸国が続く。ついでドイツなど欧州で対応が優秀だと言われている国が続き、次にアジア各国が続いている。
一番上の表を見てもらえればお分かりの通り、日本は人口に比べて感染者数・死亡者が飛び抜けて少ないが、そのために数字を偽っていると非難する人がいる。3月末〜4月上旬の時点では日本は2週間でNY州のような惨状を迎えるという人がいた。だが5月7日 の時点では数値は上表の通りだ。
上の表・グラフには無いけれども、別のデータではコロナ感染の再感染者数は東京でもRt1以下になっており、日本のコロナ感染拡大は落ち着いてきていると見るのが自然だ。
パンデミックの歴史を振り返ってみる
20世紀のインフルエンザ性のパンデミックを並べると以下のようになる
スペイン風邪・1918〜19年・死者2000万人超(推計)
アジア風邪・1956〜57年・死者100万人超(推計)
香港風邪・1968年・死者5万人超(推計)
(NEW!) コロナウィルス流行・2020年・死者 ー
なお、SARS・MARSは局地的流行にとどまったため、比較対象からは除く。パンデミックではなく、エピデミックと分類されるらしい。
参考にすべきなのはスペイン風邪だろう。最悪のケースから学び、最悪に至らない道は何かを探すべきだと考えるためだ。なおスペイン風邪が流行したときは折り悪く第一次世界大戦中だったため、初っ端から患者数が医療リソースを上回る「医療崩壊」をしていたと考えられる。つまり、21世紀のコロナウィルスでも、医療崩壊を起こせば、とんでもなく死者が増えるだろうということは容易に想像できる。
・・
一番始めの概要のところで書いたが、現在、歴史的な出来事に直面しているのだという基本的な認識が大切だ。そのことから何が言いたいかといえば、つまり「今われわれは個人の経験値からは判断できない局面に居る」ということだ。
なので「経験上このままでは〜」と始める人の話は、アテに出来ないということ意味している。
コロナウィルス関連ではデマ情報が飛び交っている。ウィルス対策にお湯が効く、なんて信じられないレベルのデマが広がったくらいひどい。しかしいま述べたように、経験値からわかることは何ひとつないので、現在進行形で進む研究以外はほぼ憶測といえる。なので、公式発表以外はすべてデマだと考えるくらいでちょうど良いでしょう。
日本政府のコロナウィルス対応について
日本政府の対応は遅い! ひどい! とマスコミは声をあげますが、上記のように感染者数・死亡者数のデータは他国と比べ優秀です。データ取りが不十分なのでは? という話もありますが、所詮「無いものを証明しろとせまる『悪魔の証明(証明は不可能)』」につながる話。そもそも統計データは推測に使うためのデータで、完全な実数である必要もないと考えます。
手元にあるデータで不足部分は補い推測し、対策していくのが政治です。批判だけしたい人たちの言うことをまともに受け止めていたら、時間がいくらあっても足りません。
日本政府の対応は、最初から徹頭徹尾「医療崩壊をなんとしても避ける」という方向で一貫しています。未知の事象への政治対応で、結果となる感染者数と死亡者数の比較を見れば、日本政府の対応は高く評価するのが自然だと筆者は考えます。
<推移概要>
1月23日 武漢封鎖
2月13日 国内初の死者
2月中旬 マスク品薄
2月19日 ダイヤモンド・プリンセス号より下船
2月25日 首相、休校要請(以降 休校措置を各国で実施)
3月1日 首相会見(以降週おきくらいで会見)
3月14日 コロナ特措法成立
3月29日 志村けんさん死去
4月1日 布マスク配布表明
4月7日 緊急事態宣言(7都府県)
事業規模108兆円経済対策
4月16日 緊急事態宣言 拡大(全国)
1人1律10万円支給決定
4月23日 軽症者は宿泊施設(アパホテル)
参考:
コロナをめぐる現在までの動きを年表にまとめてみた(国内新規感染者数の推移と一緒に)。あのときどんな状況だったかすぐ分かるように…。 pic.twitter.com/ofsIZ8oOix
— yamakai (@yamakai74) May 5, 2020
経済との両立
なぜかマスコミは欧米の状況ばかり取り上げますが、既にコロナ対応が終了し、ポストコロナに移行している国があります。まあ中国は除外するとしても、台湾・韓国・ベトナムがそれに当たります。
経済との両立をするために感染者が減少した段階からロックダウンを解除し、経済活動を進めるべきだという声があり、アメリカはそちらの判断に傾いています。しかし、物理研究者を経て現在は作家・投資家の藤沢数希氏も指摘している通り、アジアで既に成功例があるのだから、日本は単純にその真似をするのが一番賢いのではないでしょうか。別の手筋を取ってリスクを高める必要はありません。
つまり、下手に自粛緩和して感染が再度広がるリスクを犯すよりは、前例に従い、新規感染者がゼロになるまで待つのが正しい方向性だと考えます。
参考:
僕はすでに韓国や台湾が新コロをゼロに抑え込んでて、答えがあるのにそれを写さないのはアホだ、という意見です。それで「景気派」の言う通りここで解除したら、これまでの努力が無駄になって再ロックダウンで一番景気に悪い、と予想しています。 https://t.co/8KddDwpBsy
— Kazuki Fujisawa (@kazu_fujisawa) 2020年5月2日
医療従事者への感謝と自粛ヤクザ(自粛警察)とマスコミについて
■コロナに立ち向かう医療従事者の方々・自衛隊への感謝!
コロナに感染する可能性がもっとも高いのは、当然ですが感染者を扱う医療従事者です。医師だけでなく、看護師、医療技術者、介護者、はては感染者の衣服を洗濯したり掃除する人も含めて感染リスクにさらされています。
医療現場に携わる人たちが感染しないスキルを持っているということはありません。ただ彼ら個人個人の高い職業意識と使命感によって医療の現場に今日も参加してくれています。彼らに敬意と感謝を忘れないようにしておきたい。それと自衛隊にも同様に感謝を。
参考1:
(よく出来ているフィクションかも知れないけど もし看護師の母がコロナに感染したら、という話)
我が家は母子家庭で、母は看護師です。
— とも!⏰ (@yoshinaga_tomo) 2020年4月24日
母が今朝出勤前に、話があるというので、正座して母の話を聴きました。
母『あなた宛に遺書を書いたの。わたしに万一のことがあったら隔離の上、最悪の場合はこの姿であなたとお別れ出来ないと思うの。
だから、念のためにあなたに直接言いたい。』
参考2:
【現場から、新型コロナ危機】自衛隊「見えない敵との長期戦」 | TBS NEWS 新型コロナウイルス情報 #TBS生活防災 https://t.co/WelRj9Bymp #TBS生活防災
— 河野太郎 (@konotarogomame) 2020年5月4日
■自粛ヤクザ(自粛警察)への言及
それから日本の特徴として、同調圧力が強い、というのがある。他の国では政府からの自粛要請など市民は無視するのが前提だが、日本では自粛もきちんと忖度して市民は行動に移すのが素晴らしい。
ただ自粛も行き過ぎることがままある。コロナ感染者やひっそりと営業を続ける店舗への嫌がらせも発生している。高い同調圧力はムラ社会の裏返しであり、地方では陰湿ないじめにつながりやすいようだ。自分の正義を果たすためなら違法行為も許されると考える人がいる。誰かのツイートで見たが、そういう人を自粛警察などと呼ばず、”自粛ヤクザ”と実態にあった呼び方をしたほうが良い。
参考3:
この時期にスーツケース引いてる人を見かけても後ろ指を指さないでください #現場猫 pic.twitter.com/aUUFVp0pxF
— からあげのるつぼ (@karaage_rutsubo) 2020年4月29日
戦時中も、こういう感じのご近所さんが一番厄介だったんだろうなぁ・・と想像。 https://t.co/qzd02n0s9X
— 弁護士大西洋一 (@o2441) 2020年4月27日
■マスコミについて言及
相変わらずデマ・我田引水の政権批判・印象操作がひどい。メモだけ残しておく。
・テレ朝 モーニングショーが事実誤認、さすがに政府・学者から名指し指摘を受ける
・テレ朝 感染クラスタ構成(報道ステーション 富川悠太アナ)
・毎日 汚損マスク偽造疑惑
・不安を煽るだけのワイドショー
第二波はある? コロナの終わりは?
インフルエンザウィルスは、一般的に夏に流行がおさまり、冬に流行するというサイクルを繰り返しているので、亜種であるコロナウィルスも同様の可能性がある。つまりこれから夏にかけて感染者がいなくなったあと、冬に再流行するという考えだ。
当たって欲しくない予想ほど当たる、というのが世の中なので、冬に再流行する可能性は考慮しておいたほうが良さそうだ。
じゃあコロナウィルス対応はいったいいつ終わるの? ということだが、これはコロナ向けの薬とワクチンの発明が転換点になる。
コロナがなぜ怖いかと言えば、根本的には治療法が確立されていないというところにあるので、現在話題になっているレムデシビルやアビガン、そしてもっと良い薬が出てくれば、もうコロナは怖くないという話になる。
集団免疫の獲得については、初期のイギリスが基本的な解決策に据えていたが、現在は撤回している。スウェーデンも見直す方向性だ。というのもコロナウィルスによる死亡率が予想よりも高く、集団免疫獲得までの死亡者数を許容できなくなったためだ。
ポストコロナについて
コロナ後の世界について書こうと思ったけれど、すでにこの稿が長すぎるし、このテーマ単独でも充分に長くなりそうなので省略します。
最後に
大切なことは、基本をしっかり守ること。
・三密(集・近・閉)を避けること。
・しっかりとうがい・手洗いする。
・不安だからといって病院に押しかけない。(医療リソースを大事に!)
・自分は感染者だと思って行動する。(そうすればお互いにうつさない)
・ワイドショーは視聴者の不安を煽るのが目的。最初から見ない。
竹槍でB29は落とせないし、「敬意・感謝・絆あればウイルス克服できる」ということもありませ。自戒を込めてですが、当たり前のことをしっかりとやっていきましょう。