発想力は移動距離に比例する。
発想力は移動距離に比例する。そんな法則があるそうです。
発想と移動はなんら関係性がなさそうですが、これ、主張している人は結構多いんですよね。ホリエモン、高城剛氏、アパホテルの元谷社長。
いろいろなことを考えて行き詰まったとき、ちょっと遠くへドライブに出たり、旅行したりすると、新しい発想が出てくる。
古来より、文章の考え事をするには「枕上、厠上、馬上」が良いと言われます。現代の言葉に置き換えるなら、「寝る時、トイレのとき、移動のとき」というところでしょうか(わたしはこれにお風呂のとき、を付け加えたいですが)。
移動したときに良い発想が得られるというのは、昔の人もわかっていたことなんですね。
きっと移動によって体験できる「いつもと違う環境」が、知らず知らずのうちに凝り固まった頭をほぐしてくれるのだと思います。人は、環境から常に音や光で刺激を受けています。見ているようで見ていない風景も、可視光線として周囲の環境に反射して目に飛び込んできている。耳も、車のタイヤの音、ファンの回る音、遠くの誰かの話し声など、いろいろなものを無意識のうちに聞いている。
無意識のうちに飛び込んでいる刺激が変われば、神経回路がびっくりして、いつもと違う電気信号を走らせてくれる。そう考えると、いつもと違う発想が自分の脳髄から出てきてもそんなにおかしくないですよね。
同じ場所にとどまっていては、同じ発想しかできません。発想が変わらなければ、行動も変わることもありませんし、人生も変わることがないでしょう。逆に言えば、意識的に移動して、発想を広げる。発想が変われば、行動が自然に変わってくる。行動が変われば、出会いが変わって、ひょっとしたら人生も変わるかも知れません。
引っ越ししたり、異動や転勤で職場を変えるというのはそういう意味では良い機会です。大きな移動ではなくても、旅にでも出て、少し発想をずらすと、素晴らしい出会いがあるかも知れませんね。もうすぐ春ですし。