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【ギリシア人の物語Ⅲ 新しき力 塩野七生】 (1/29追記)

 

1年待った塩野七生さんの新作、【ギリシア人の物語】の第三巻がAmazonから届きました。前回は書影がなかったので、今あげます。

 

ほいっ。

 

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目次

第一部 都市国家ギリシアの終焉

第二部 新しき力

第三部 ヘレニズム世界

十七歳の夏ーー読者に

 

 

 

ギリシア都市国家群を滅ぼした、マケドニアアレクサンダー大王にかなりの分量を当てていることが目次だけでわかります。(第二章の新しき力、のところ)

 

滅ぼされた者の『逆さ鏡』が、滅ぼした者、なのだということなのかな。

 

そして滅ぼされた後のギリシアが、どう残ったか、ということで第三部ヘレニズム世界、という構成なんでしょうね。

 

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(1/29追記)

本を読み終えて、自分が勘違いしていたということに気が付きました。アレクサンダーは征服者というイメージでしたけれど、ポリスは破壊せずに穏当な支配下に置きながら、ギリシア世界を制覇したという人物だったんですね。各ポリスの自治は認めているし、本人もヘロドトスを好む文化人だったということで、アレクサンダーはギリシア世界の体現者ということで選ばれているのですね。

 

大王の名に相応しい天賦の才能と、若さゆえに不安定さを両立させていたアレクサンダー大王。人類史の中で最高クラスの芸術品で、とてもセクシーですね。

 

そんなアレクサンダー大王について、塩野七生女史がインタビューに答えていたのでリンクご紹介しておきます。

 

www.bookbang.jp

 

ちなみに、鬼才岩明均ヒストリエは、アレクサンダー大王の書記官のエウメネスが主人公の漫画です。これも合わせて眺めると楽しいかも知れません。

愉快な若者・ご学友たちの集まりである、「アレクサンダー大王御一行様」の楽しそうな雰囲気と、歴史にには表れない不穏さが想像できます。しかし人間群像鮮やかな東征の様子が、塩野女史の本と合わせて再構成できそうですね。

 

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本日も当ブログにお越しいただきありがとうございます。

幸い今日は金曜日。週末は本を読み耽る幸せ哉。

 

 

 

 

 

ギリシア人の物語Ⅲは、この本と一緒に買いました。

taftaftaf.hatenablog.com