この世はしょせん夢芝居

考えたことをエッセイに書いてます。本の紹介もしています。目指しているのは「ゆるふわなチラ裏」。

「環境適応戦略」を考えてみた

 

1.「環境に適応できるものが生き残る」

 

よく取り上げられるダーウィンの例え話に、「生き残るのは強いものではない。環境に適応できるものが生き残る」なんて言われます。

 

環境に適応できる、と言ってもみっつほどやり方があって。ひとつは①自分自身を環境に合うように変化させるというアプローチ。もうひとつは、②自分自身に合う環境を探しに行くという方法。最後に、③自分自身に合うように環境を作り変えてしまう、という方法です。

 

例えるならば、カメレオンのように自分の色を変えたり、渡り鳥のように遠い距離を移動したり、そしてビーバーのようにダムを作って自分の生きやすい環境にしたり、といろいろです。生存戦略ですから、それは個人の数だけパターンがあり、最適解は人によって違うでしょう。

 

大切だと思われることは、「自分が何者かを良く知ること」「今いる環境を充分に分析すること」でしょうか。カメレオンが適応できる環境を探そうとしてもたいして遠くへ行くことはできないでしょうし、渡り鳥が冬も南に渡らずに温かい巣を作ろうとしてもうまくいかないでしょう。

 

正しい環境適応戦略を選ぶには、まず自分が何者で何ができるかをよく知ることが大切だと言えます。

 

 

2.隣の芝生は青くみえがち

 

環境適応戦略を選ぶ前に、環境を変えるほどに現状は悪いものであるかどうか? 確認する必要があります。

 

また、自分が環境に適応できているかどうか確認することは、逆説的ですが、環境に適応できていない状態を良く知ること、とも言えます。

 

自然界ならば餌が豊富で気候が体に合っていればいいのでしょうが、これを人間に当てはめると、「個人の価値観」という要素が入ってきて問題が複雑になります。単純にお金が稼げればいいとだけ考える人(労働の本義だと思いますが)は少数派で、多くの人は、職場での人間関係とか、やりがいとか、将来への展望などを求めます。

 

こういうことを一度考え始めると、世間に言う人間の欲というものは罪なもので、途端に隣の芝生が青く見え始めます。SNS社会では、嘘か本当かわからないような成功事例やリアルで充実した生活が数多くアップロードされています。めまぐるしいくらいツィッターフェイスブックに誰かの、実に楽しそうな、悩みなんてどこにもないような写真があがっています。

 

こうした生活を羨ましいと思い、自分の生活と比較しがちですが、アップロードされている写真というのは、楽しい時間を切り取っただけのものです。SNSで楽しそうにしている投稿も、その一瞬がすぎれば、たとえば人間関係で悩んでいるのかも知れません。投稿が炎上して困っているかも知れません。誰もが、楽しみと苦しみを天秤にかけて、楽しみの方に傾く生活を選び取っています。SNSの先にいる人はその人にあった生活をとった結果なのです。SNSの先にいる人が選び取った生活が、自分に合っているかどうかは、また別の話なのです。

 

ひょっとしたら、貴方が微量な不満を抱えている生活は、実は貴方にとって最適解である可能性があるということです。もしくは、ほんの少し考え方を変えたり、行動を変えるだけで、ずっと快適になるかも知れません。

 

生活上の不満というのは、往々にして虫眼鏡効果で拡大して捉えがちなもの。正しい姿を見失いがちですから、自分も気をつけるようにしています。

 

 

3.問題の大きさを慎重に見極めて、環境適応戦略をとろう

 

話が長くなりましたが、「環境に適応できる」というのは、「失敗や不都合から学べる」ということが前提になります。失敗や不都合から学びを得て、対策する。小さなPDCAのサイクルを回して少しずつ回すのが日常の生活です。

 

しかし、対策のうちようがない、もしくは現時点で実行不可能な対策しか出てこないというときがあります。そのときは、問題が「環境適応問題」のレベルに達した、ということです。そう、「環境適応問題」というのはけっこう大掛かりな問題で、解決するのに結構コストがかかるものなんです。日常にある小さな不満を環境適応の問題にすり換えて解決しようとすると、逆に大変な問題が発生することがあるので、注意が必要です。問題の大きさのレイヤーを勘違いして認識することで起こる問題ですね。

 

いろいろ見極めて、環境適応戦略を取ることが大事ですね。

 


たとえばの話。

 

貴方が勤めている会社の業績が良くなくて、月100時間の残業が常態で、体調不良になってしまったとします。業務量がとても多くて、部署内で業務サークルを作って、業務を圧縮する方策を立て、実務レベルではいくらか改善されていますが、それでも総残業時間の水準は高いまま。むしろ処理能力があがった分、仕事が増えている、というのがよくある話です。

 

こういうとき、たとえば、修行だと思って残業100時間に耐えれる体力づくりをする、というのが①の自身を変えるアプローチ。長時間労働に耐えれる頑丈な人材を採用するというのも亜種として含まれます。それから、もう限界だといって、さっと次の転職先を探してしまうのが②の環境を移動するアプローチ。そして、AIシステムを導入して業務を抜本的に変えましょう、というのが③の環境を変えるアプローチ。

 

①②③、どれも実行するには大変です。逆にいうと、こういう大変さをくぐり抜けた人が、「環境に適応して生き残る人」に相応しいんでしょうね。

 

 

 

 

 

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