この世は所詮 夢芝居

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コマツのコムトラックスがすごかった

コマツというメーカーがあります。売上2兆円に迫る世界2位の建設機械メーカーです。建設機械といって、このブログを読む方がどれだけイメージがつかめるかというのはありますが、例えばパワーショベルとかブルトーザーとか工事現場で使う機械ですね。

 

で、コマツの建設機械には特殊なシステムが標準装備されているのだそうです。GPS機能がつき、またエンジンやポンプ部にセンサーをつけることで機械が稼働しているかどうかがわかります。このシステムは「コムトラックス」というそうです。

 

2001年から標準装備化を始め、2011年で6万台を超える建設機械にこのコムトラックスというものが搭載されているようです。

 

で、このコムトラックスで実際どういうことができるのでしょうか。

 

まず、GPS機能がついているので、売った建設機械がどこにあるのかわかります。売り先は全世界ですが、GPSも全世界をカバーしているので、世界のどこにその機械があるかがすぐにわかります。どこにあるかがわかると何がいいか。変な話ですが、盗難があってもすぐにわかるのです。建設機械は辺鄙な場所にも派遣されるので、盗難対策に万全な場所ばかりではありませんから、これは便利です。実際、盗難する方もコマツの機械はコムトラックスがついているので、敬遠して盗難対象にしないそうです。なので、盗難保険の掛け金も安くなっているそうです。それから、金融機関がお金を貸す時に、担保にコムトラックス付きの機械を指定したりするそうです。機械の居場所がすぐにわかるので、担保として優秀なんですね。

 

次に、コムトラックスを積んでいると建設機械の稼働状況がわかるので、メンテがしやすいですね。自家用車をお持ちの方はイメージしやすいと思いますが、新車を買うと6ヶ月や1年経過すると点検に来ませんかという案内がディーラーから来ます。同じように、この機械はこれだけ動いたからそろそろ点検しませんか、という話ができるわけです。また、機械の稼働状況の情報を累積すると、どの地域が活発に建設活動が行われているかわかります。この建設活動は景気とほぼイコールですから、景気の良し悪し、行き先がわかるようになるんですね。

 

最後に、このコムトラックスは、非常時には遠隔操作でエンジンを止めることもできます。これにより、債権回収に役立っているそうです。もう新興国には当てはまらないかも知れませんが中国市場は非常に大きなマーケットですけど、債権回収が難しいマーケットでもあります。手前味噌ですが、中国に自社製品を売ったときに支払いを延ばされた経験が自分にもあります(何の製品かは身バレしたくないので書けませんが)。けれどコムトラックスのように遠隔操作できるシステムがあれば、最後の切り札を売り手側が持つということですから、支払い交渉は円滑に進めることができるでしょう。実際、コマツは中国市場での債権回収はうまくいっているようです。

 

とまあ、すごいシステムですね。コムトラックスの稼働状況は機械のユーザーも見ることができるので、稼働率見える化もできているのでしょう。

 

 

今、インダストリー4.0ですとか、IoT (Internet of things) のように、工程やビジネスフローの上流から下流をの情報をIT技術を使って結びつけ、生産を徹底的に効率化しようとする動きがあります。コンセプトが打ち上げられてから、具体的な活動が少なく、最近やや下火になっている感はありますけれど、止められない社会の大きな流れです。今回ご紹介しているコムトラックスは、そのIoT活動の成功例として捉えると、すごく有意義なんですよね。

 

こんなにいいシステム、自分の生活にも何か応用できないかなぁ……考え中。思いついたら書きますね。

 

 

本日も当ブログにお越しいただきありがとうございました。

 

 

 

ダントツ経営―コマツが目指す「日本国籍グローバル企業」