この世はしょせん夢芝居

考えたこと、趣味の読書のことをメインに書いています。いわゆるチラ裏です。

どうやって「リテラシー」を身につけています?

ちょっと前のことなんですけど。

 

リンクは貼りませんが、ネットのニュース記事で学生を対象にしたリテラシー調査の結果が出ていました。

 

いわく、「◯◯の水を飲むと病気にならなくなり健康になる、これは正しいと思うか?という問いに対し、学生の回答でYesが6割を超えたから、学生がリテラシーは低い…云々」。

 

うーん。こんなアンケートで、リテラシーなんて測れるのかな?

 

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1. リテラシーって何だっけ?

メディア・リテラシー(英: media literacy)とは、世の中にある数え切れないほどの沢山の情報メディアを主体的に読み解いて必要な情報を引き出し、その真偽を見抜き、活用する能力のこと。「情報を評価・識別する能力」とも言え…

https://ja.wikipedia.org/wiki/メディア・リテラシー

 

たふたふが取り上げたかった「情報の真偽を見抜く」という意味のリテラシーは、そういう意味でも使えるけれど、だいぶ原義(識字能力)から拡張しているみたいです。メディア・リテラシーと言い直すと、語句の定義がより正確になるみたいです。でも本エントリではリテラシーと簡単に表記させてもらいますね。

 

 

2. 「リテラシー」って「常識」のことですか?

 

リテラシーを身につけることを、世間常識を身につけることと同じように語る人っているんです。最初に出したアンケートの話もそんな匂いを感じました。

 

たふたふはこうした考え方は嫌いなんです。

 

「常識」なんて、その人が20歳までに集めた偏見の集合にすぎません。だからその人がどんな場所でどんな時代にどんなクラスタで育ってきたかに大きく左右されるんです。「常識だろ!」と言い切る人ほど、そのじつ何も考えていない。より広い世界があることなど知ろうともしない。そんな風に思えてならないのです。

 

少なくとも、真実は常識とは重ならない。真実はどの時代でも常識というやつをひっくり返し続けてきているのですから。

 

 

3. で、どうやってリテラシーを身につけたらいいんだろう…。

 

もちろん学校教育では教えてもらえなかったし、たふたふもリテラシーってどうやって身につけたらいいかわかりませんでした。「リテラシーを身につける ≠ 常識をつける」 だということはわかっていたのですけれど、それ以上のことは考えてもよくわかりませんでした。

 

悩んでいたというと大袈裟すぎますけど、どうしたらいいのかなぁと喉にひっかかった小骨みたいに気になっていたんです。ネットに触る現代人だったら、リテラシーはどう考えたって必須の能力じゃないですか。

 

それが、あるエントリを読んで、氷解したんです。

 

 

直接リテラシーという表現を使っているわけじゃないんですけれど、重要な気づきをたくさん与えてくれたんです。下がそのエントリです。リンク貼っておきます。

 

fujipon.hatenadiary.com

 

 

4. リテラシーの身につけ方(意見)

 

で、肝心のリテラシーの身につけ方ですが、もう出し惜しみせずさっとまとめますね。

 

① 「原資料」を調べる

② 同じ情報を違う媒体で「比較」する

③ 良質な物語(フィクション)をたくさん読み、書く

④ もちろん基礎知識は大事!

 

 

 

① 「原資料」を調べる

 

今の時代、誰かがまとめた情報、抜粋されて転送されてきた情報が山のようにあります。それらはとても咀嚼しやすく、便利ですけど、でも、誰かがまとめたもの、抜粋されたものというのは、情報の加工者の意図やバイアス、あるいは無理解が入っていたりするのです。ひどいものはラベリングの結果だけが伝わってきます。ただの悪口だったり。

 

これを避けるには、原資料にあたるのが一番です。政府の発表している統計みたいなものですね。巨大PVを誇る論客系ブロガーさんはこうした資料を多用されている気がします。やはり情報を扱うものとして、原資料の大切さを肌感覚レベルで理解しているのだと思います。すごい。

 

 

② 同じ情報を違う媒体で「比較」する

 

皆さんもご存知の通り、同じ事実でも、朝日新聞産経新聞とで書き方が全く違います。記事の位置、大きさ、最後の結びが一番違いますね。たふたふのイメージでは、朝日は懸念を煽りたてる結びを好み、産経は日本人の誇りを煽る結びを好みますね。日経新聞は、最後にお金の話につなげてきます。情報のバイアスそのものですね。

 

新聞は二紙以上を比較する。そうすることで、各紙のバイアスというか、癖みたいなものがわかってきます。そこまでわかってきたら、同じ新聞を読むにしても、どこまでがまあまあ信じて良い事実で、どこからがバイアス情報なのかがわかってきます。…そういうレベルになったら、その人は、一定程度リテラシーを身につけているって言ってもいい。

 

 

③ 良質な物語(フィクション)をたくさん読み、書く

 

語弊を恐れずにいうと、嘘の話をたくさん読みなさいってことなんですよ。嘘の話と言ったらフィクション。小説です。嘘をたくさん読むと、良い嘘と悪い嘘がわかってくる。そして事実もやがて見分けられるようになっていく。

 

たふたふの個人的意見ですけれど、物語に「リアリティ」を感じるかどうか、その感覚と、事実を見分けるリテラシーの感覚は近いものがあるんですよ。「どうしてこの小説Aにはリアリティを感じたのに、別の小説Bには感じないんだろう」ということを考えていると、リテラシーの訓練になりますね。

 

特に書き手の立場に立って読んでいると、いろいろ見えてくるんですよ。ああ、この伏線はきっと後から足したんだな、とか、このキャラにリアリティを持たせるためにこの設定を追加したんだな…とか。嘘のつき方もわかっちゃうわけです。

 

ハッカーの攻撃を防ぐ一番効果的な方法は、ハッカーにセキュリティを構築させること、という論理に似ていますね。

 

 

④ もちろん基礎知識は大事!

 

ただ読むだけではいけません。基本的な政治経済、金融、科学知識がないとそもそもの情報の真偽判別ができません。

 

こんな話の時にたふたふがいつも思い出すのが、「日露戦争物語(江川達彦氏)」という漫画です。兄である秋山好古が、弟の真之が読んでいた新聞をばっと取り上げる。そしていうんです。「頭の固まらんうちに、新聞など読んでおったら、いかん」と。

 

これは、生活社会での基礎知識がないうちに、バイアスのかかった情報なんて入れない方がいい、という判断なのでしょうね。自分の生活圏の事や身近な世間が肌感覚で理解できないうちに、文字情報を仕入れても頭でっかちになるばかり。しかも変な思想にかぶれでもしたら大変ですから。

 

基礎知識がないのであれば、いっそ情報など読まない! という姿勢も潔いかもしれません。大人は難しいでしょうが、子供であれば、生活している環境にもよるでしょうけれど、無理に情報を与えなくてもいいのでしょうね。豊かな自然の中で育って自然から得る知識だけでも人は生きていけますからね。むしろそういう情報から離れて生きることが、贅沢だという価値観が広がるのではないでしょうか。

 

 

5. まとめ

 

リテラシーがある とは、常識がある、ということじゃない。 

リテラシーの身につけ方の気づきを与えてくれたのはこのエントリ! 感謝!

 【読書感想】僕らが毎日やっている最強の読み方 ☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言

リテラシーの身につけ方 

 ① 「原資料」を調べる

 ② 同じ情報を違う媒体で「比較」する

 ③ 良質な物語(フィクション)をたくさん読み、書く

 ④ もちろん基礎知識は大事!

 

 

 

 教養を身につけるという視点での読み方もいけます。

 

好古が新聞を取り上げるくだりは多分この巻。