【お金 2.0】は面白い
佐藤航陽さんの【お金 2.0】を読み進めているけれど、面白いですね。
価値の保存・尺度・交換という機能を持つと言われているお金を、氏の得意な技術・仕組み的なアプローチから説き起こしてくれています。10ー30年くらいのスパンを見越して書かれているように思うので、すぐに使える! という話はありませんが、仮想通貨やシェアリングなど、今まさに起きている、新しい経済ムーブメントへの理解が深まりそう。
下は編集者さんの呟き。やっぱり売れてるんだ…。
まじかよ!総合6位って!!これは在庫切れるな。
— パンティ箕輪⛩ (@minowanowa) 2017年11月30日
お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) 幻冬舎 https://t.co/P3bB5epNG5 @amazonJPより pic.twitter.com/KnayIXbxdh
本日も当ブログにお越しいただきありがとうございます。
トイレ革命
中国 習近平国家主席が、27日までに、観光業の発展に向け各地にきれいなトイレを整備する「トイレ革命」を推進するよう指示した、と報道がありました。今年10月末の時点で、目標を大きく上回る68000箇所のトイレを改修したり、新設したりしたそうです。
都市部だけではなく、農村部でもこのトイレ革命を推進する指示だそうです。貧困にあえぐ農村部にはトイレよりももっとすべきことがあるだろう、というのが報道の論調でした。きっと記事の筆者は、もっと貧困対策や福祉政策にちからを入れるべきだということでしょうが、わたしの考えは少し違います。
人の生活には、「これで当たり前」という概念がつきまといます。「これが常識」「これが普通」「当たり前」という声を聞きますが、「常識というのは20歳までに得た偏見のことである」という言葉があるように、人は自分の身の回りのことからしか、自分の判断基準を得ることができません。
海の魚が山の獣の生活を想像することができないように、まったく違う環境にいる存在の生活を想像することができません。いやそれどころか、我々は隣人がどのような習慣で生活をしているのか、知っているようで実は知らないはずです。複数の人間が共同生活をするときの難しさを思えば、生活習慣が微妙に違うということの壁の高さは想像がつくのではないでしょうか。
同じように、中国の都市生活者と農村生活者とも違います。今や都市生活者は日本人と変わらない衛生生活習慣を持っていますが、農村生活者は昔ながらの衛生観念が根付いています。しかし、中国の為政者の立場に立ってみれば、この都市生活者の感覚と、農村生活者の生活上の感覚をできる限り近づけなければならないでしょう。そのときに、何が手段として有効か。
都市生活者と農村生活者の生活をそっくりそのまま入れ替えてしまえば平準化できるでしょうが、現実的にはそのようなことはできません。
ではそれぞれの生活者の一部のクオリティを、出来る限り近づける。それには何を変えてやるのが有効か。人の生活には、どんな人でも、寝る、食べる、排泄する、が入っている。そのどれを選んだら最適か……。
こんな風に思考を追っていくと、偉い人が「トイレ革命が重要だ」と言い出す背景が少しわかる気がします。農村生活者がお金を稼ぐためには、都市生活者と同じ観念を持たなければならないでしょうから、両者が同じようなトイレを使うということは、その一歩にもなるわけです。
そもそも近代的なトイレを設置することは、衛生的になり、上下水道網の整備が進み、人々の衛生観念もあがるわけですから、波及効果は他にもありそうですね。
本日も当ブログにお越しいただきありがとうございました。
人の意識を変えるには、まず身近なところから、ですね。
【佐藤航陽さん 新刊 お金2.0 新しい経済のルールと生き方】
【内田洋子さん新刊 対岸のヴェネツィア】
内田洋子さんの新刊をAmazonでポチりました。文庫化まで待とうかとも思ったけれども、そこは勢いで。
水の都ヴェネツィアのエッセイ。本の到着は明日以降なので楽しみですねー。
遠浅に作られた人工の街は中央をS字型の大運河が貫き、陸にあたる部分にはびっしりと石造りの建物が並ぶ。元々フン族の侵略を避けるために作られた都市は共和国として金融と交易でおおいに栄え、ナポレオンの侵略で国が崩壊するまで千年も続いた。その栄光の歴史の残滓は独特の景観が美しく、21世紀の今も観光客も多く訪れる街。そんな豆知識でした。
あと、勢いで2冊予約しました。
12月は読む本が多くなりそうで楽しみです。
書影まだでした。
毎年1冊ずつ出ていたギリシア人シリーズも、今作で完結を予定。
12月15日発売予定。(Amazon)
【糸井重里さん 思えば孤独は美しい】
表紙の絵が美しいですね。
12月5日発売予定。(Amazon)
平成天皇陛下の退位 2019年4月30日で最終調整
天皇陛下の退位と新天皇陛下即位に伴う新元号の施行時期が「2019年4月30日、同5月1日」とする方向で政府が最終調整に入ったと報道がありました。平成は31年が最後になることになります。
昭和から平成に変わるとき、前天皇が逝去され、どのTV局も葬儀の特番を組み、新たな元号を祝うというよりも、どこか重々しくて厳粛な空気があったと記憶しています。ですがまだ陛下がご存命ということで、新元号への切り替えはお祭り騒ぎの中で行われると思います。なんだか楽しそうですね。
来年2018年中に新元号の発表があるということですが、新元号が発表されるまでは、新元号の予想大会がそこかしこで流行るのではないでしょうか。にわか漢字博士が登場し、漢和辞典が売れるかも知れません。今年、広辞苑の第10版が発売されたので、これも売上が伸びそうです。ブームが終わり次第、辞書が古本屋にぎっしり並ぶところまで予測できました。
また、企業の大半は西暦を使用していると思いますが、公官庁は元号を使用しています。文書は直せばいいだけですが、基幹システムを導入している役所は、このシステムの元号を新しいものに変更しなくてはなりません。
システム屋がどのようなシステムを組んでいたかで仕事量は変わりますが、元号の変更により、おそらくは2018年の後半から2019年の第1四半期にかけて、システム改修のプチ特需がありそうです。
元号が変わるというのは、とにかくお祭り騒ぎのひとつですから、新元号にひっかけた新商品や、逆にラスト平成にひっかけた商品も出て来そうです。お祝いムードの中の特需も期待できます。
2017年の好景気を引き継ぎながら2018年、19年で元号を変え、20年で東京オリンピックにつなげるという絵図は、なかなか楽しそうです。景気のいい話ばかりでいいですね。少なくとも暗いニュースばかりよりはずっといいです。
本日も当ブログにお越しいただきありがとうございました。
存命中の天皇の退位は、江戸時代以来の約200年ぶりだそうですよ。
中小企業の承継へ税優遇拡大 報道に思う
今日の日経の一面で、中小企業の承継へ税優遇拡大が報道されました。
政府・与党は2018年税制改革で、中小企業の世代交代を促すために税優遇を拡大する。承継する非上場株式のすべて(現状は3分の2)について相続税を猶予し、事業を継続する限り支払わなくてよくする。日本は後継者難で25年には130万近い中小企業が廃業の危機に陥る見通しだ。
経済成長が連続58ヶ月を超え、いざなぎ景気超えの現状。大企業は一息ついて、日経平均も再び3万円を目指すような声も新聞に出てきて、さらに安倍首相は異例にも企業への賃上げを要求して、世間は景気がよくなってきているんだなと思うような出来事が報道されています。
でも好景気の恩恵をまず受けるのは大企業。なかなか良い手もなく仕方がないことではありますが、中小企業はどうしても後回しになりがちです。
加えて中小企業は後継者不足に悩んでいて後事に憂いがあるということであれば、これは大変なことだろうと思います。
中小規模であれば、会社の株式=資本を社長は一族が持っているということはフツーにあります。けれど、社長個人という面からしたら、それは個人の資産ですから、相続するときには相続税がかかってきます。でもこのお金、世の社長さんたちは、会社に何かあったときのために別にして取っておいているお金だ、という気持ちで持っているんだと思うんですよね。零細企業だったら、なおさら有り得そうな話です。
そんな大事な虎の子貯金を相続で取られたらそれは大変ですよね。これを猶予する制度に変えるというのは、良いことだと思います。
日本は後継者難で、2025年には、130万社近い中小企業が廃業に陥る危険があるそうです。中小企業の層の厚さは、日本経済の底力ですので、ここに支援を手厚くするのは良いですね。
今、企業を飛び出てフリーランスで働いてる方も多くいらっしゃいます。フリーで武者修行を積んで、実力をつけて、後継者難に陥っている中小企業を助けて引き継いでいく、という展開があったら熱いですね。
本日も当ブログにお越しいただきありがとうございました。
いろいろなことが繋がって、うまくいくといいですね。